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2007年12月 アーカイブ

2007年12月02日

歯周病とはどんな病気でしょう

口の中の2大疾患といえば”むし歯”と”歯周病”です。
歯周病は最も多い感染症としてギネスブックに記録されています。

歯周病とは放っておくと歯を失ってしまう、歯ぐきと歯を支える骨(歯槽骨)の病気です。

健康な状態は、歯槽骨が歯茎の表面から1~3mmのところにあり、歯の根をしっかりと支えています。
歯周病のなり始めは、歯茎に炎症が起きます。いわゆる”歯肉炎”と呼ばれる段階です。
歯肉炎はまだ歯槽骨は健康なので、この時点で治療をすれば元の健康な状態に戻ります。
しかし、歯肉炎は痛みを伴わず、放っておくと悪化して”歯周炎”になり、歯槽骨が溶けていき、同時に歯茎もやせていきます。そうなると歯を支えられなくなって、歯が動き出し始め、最後は抜けてしまいます。

2007年12月06日

歯周病の原因は?

歯周病の直接的な原因は歯の表面についた細菌の塊です。
口の中には300~400種類の細菌がおり、そのうちの約1割が歯周病を起こすといわれています。

健康であれば、歯周病の原因菌がいても、その人が持つ免疫力(抵抗力)でバランスがとれ、発症しません。しかし、細菌が急激に増えたり、疲れや風邪等により体の抵抗力が弱っている時に歯周病を発症します。


歯周病を発症・進行させる口腔の危険因子として


歯周病を発症・進行させる全身の危険因子として

上記の中でも、全身の危険因子として代表的なものは喫煙と糖尿病です。
糖尿病患者さんでは歯周病の罹患率が上昇し、特に血糖コントロールが悪い場合は重篤な骨吸収を伴う歯周疾患に罹患する例が多く認められます。

一方、歯周病が糖尿病を増悪させる危険因子となる可能性も示唆されています。例えば、歯周治療によって歯周組織の炎症・口腔機能が改善した結果、HbA1c(糖化ヘモグロビン)等の数値が改善する場合があります。

また、最近では歯周病と心臓病との関係も大きなトピックになってきているようです。

今年になって日本糖尿病協会と日本歯科医師会が連携して、糖尿病と歯周病の関係を学んだ歯科医師を登録する制度を始めました。私も登録しております。今後は糖尿病患者さんが歯周病を疑った時に歯科医の紹介を受けたり、歯科医が糖尿病治療の必要性を感じた場合、専門医に紹介するといった連携が出てくると思われます。


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